国境やジャンルを越えて響き合う文学のインスピレーション。
村上春樹が開いた扉とは何か――2023年10月、各国から小説家や芸術家が集い、現代文学と表現の最前線を熱く語り合った。国際シンポジウム(国際交流基金主催・早稲田大学国際文学館共催)を再現!
柴崎友香、チョン・イヒョン、ブライアン・ワシントン、アンナ・ツィマ、呉明益――5人の作家の作品を抜粋して特別収録。
アメリカ文学研究者、翻訳家。東京大学名誉教授、早稲田大学特命教授。講談社エッセイ賞、日本翻訳文化賞、サントリー学芸賞、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。ポール・オースター、スチュアート・ダイベック、レベッカ・ブラウンをはじめ現代アメリカ作家の翻訳多数。文芸誌『MONKEY』(日本語版・英語版)責任編集。
はじめに――柴田元幸
第一部 五人の作家の眼
オープニング講演――ジェイ・ルービン
第一セッション――新しい世代の作家にとっての日本文学
1 私にとって村上春樹が持つ意味――チョン・イヒョン
2 文学は人生を救うことができる――ブライアン・ワシントン
3 日本文学との出合い――アンナ・ツィマ
4 台湾の作家たちが世界から得たもの――呉明益
5 私たちが文学を読む意味――柴崎友香
パネルディスカッション
チョン・イヒョン『三豊百貨店』(抜粋)
ブライアン・ワシントン『ロックウッド』
アンナ・ツィマ『ニホンブンガクシ 日本文学私 #2「アフター読」』
呉明益『歩道橋の魔術師』(抜粋)
柴崎友香『駅のコンコースに噴水があったころ、男は一日中そこにいて、パーカと呼ばれていて、知らない女にいきなり怒られた』
第二部 舞台・ブックデザイン・映画
第二セッション――表現者にとっての日本文学
1 演劇――インバル・ピント、アミール・クリガー
2 ブックデザイン――チップ・キッド
3 映画――ピエール・フォルデス
パネルディスカッション
おわりに 世界とつながる日本文学~Japanese Literature in the World Today