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明るい鏡 ルネ・クレールの逆説武田潔 A5判 376ページ 本体 5,500円+税 ISBN:978-4-657-06204-8 |
もっともフランス的な映画作家ルネ・クレール。クレールの作品を「メタ映画」として蘇らせ、同時代の評価の変遷を鋭く問い直す。膨大な資料を駆使して描き出すもうひとつのクレール像。
プロローグ
第1章 背理法からの出発――処女作『眠れるパリ』
1 多面性と自己反省
2 クレールのマニフェスト
3 批評による認知
第2章 幻想とパロディ――サイレント時代
1 作家論の形成
2 オリジナル脚本から脚色へ
第3章 叙情と撹乱――初期トーキー時代
1 トーキーへの反応
2 初期トーキー作品をめぐる評価の基調
3 自己反省の様態――継続と変化
第4章 身元確認の要請――外国での仕事
1 イギリスでの活動
2 第二次大戦前夜における評価の位相
3 アメリカ時代の作品
第5章 回帰の力学――第二次大戦後の道程
1 フランスへの帰還
2 『沈黙は金』をめぐって――円熟と逆説
3 二つの視座のもとに
第6章 果たされなかった出会い――ヌーヴェル・ヴァーグによるクレール論
1 路線の模索
2 批評の新しい波
3 同時代を越えて
第7章 虚ろな宴――晩年の境地
1 栄誉とその代償
2 歴史からの退場
エピローグ