-
spacer
  • YONDEMILL
  • 書籍のご購入・お問い合わせ
  • 早稲田大学出版部について
spacer
写真:公立文化施設のガバナンス論
spacer

公立文化施設のガバナンス論
自治体によるアカウンタビリティの実践と変容

渡部春佳 著

A5判 312ページ

本体:4,000円+税(2023年4月14日発売)

ISBN:978-4-657-23803-0

TSUTAYA
amazon.co.jp
e-hon
Honya Club
紀伊國屋書店
MARUZEN & JUNKUDO
セブンネット
楽天ブックス

作品概要

地域の文化政策において自治体の財政負担を削減させることを目的とするNew Public Management型改革。2000年代、地方自治法改正による施設の指定管理者制度の導入を受け、とりわけ公立文化施設において急速に取り入れられた。昨今、公立文化施設は地域社会において社会的便益を見据えた活用が求められており、運営する自治体はステークホルダーと持続的な関係を構築しながら公共的価値をいかに形成していくかが問われている。本書では、地方議会議事録をもとにアカウンタビリティの実態を分析し、自治体の文化政策の進むべき方向性を考察する。

著者プロフィール(編者、訳者等含む)

1987年 愛媛県生まれ。
2010年 京都大学文学部 卒業。
2012年 東京大学大学院学際情報学府修士課程 修了。
2020年 博士(社会情報学)東京大学 取得。
2021年 早稲田大学先端社会科学研究所助教 着任。
専門は社会情報学。地方自治や文化政策の課題に対して、社会情報の側面からアプローチしている。

目次など

序 章 自治体文化政策のアカウンタビリティ研究に向けて
 第1節 わが国の地域の文化政策の課題
 第2節 アカウンタビリティ研究としてのアプローチ
 第3節 本書の目的と対象
 第4節 本書の構成

第1部 研究の枠組みとリサーチ・クエスチョン
第1章 NPM理論の批判的検討からアカウンタビリティ研究へ
 第1節 本章の目的
 第2節 国際的にみたNPM に対する批判
 第3節 ポストNPM論と新たな課題
 第4節 NPM 型改革の展開とアカウンタビリティに関する研究
 第5節 本研究のリサーチ・クエスチョンと各章の役割

第2部 地域の文化政策におけるNPM型改革の展開と影響
第2章 地域の文化政策におけるNPM型改革の展開と課題
 第1節 本章の目的
 第2節 地域の文化政策の定義と理念
 第3節 地域の文化政策の展開―1960年代~2000年前後
 第4節 NPM型改革の浸透と日本の文化政策
 第5節 結  論

第3章 指定管理者制度による劇場・音楽堂等の運営への影響
 第1節 本章の目的
 第2節 アウトソーシング手法としての指定管理者制度
 第3節 指定管理者制度の運用に関する分析
 第4節 考  察
 第5節 結  論

第3部 自治体によるアカウンタビリティの実践
第4章 劇場・音楽堂等に関する話題の検証
 第1節 本章の目的
 第2節 事例の選定
 第3節 研究方法と対象とした議事録
 第4節 テキスト分析による話題の抽出結果
 第5節 考  察
 第6節 結  論

第5章 劇場・音楽堂等に関する自治体の説明にみられるNPM/ポストNPM
 第1節 本章の目的
 第2節 アカウンタビリティを測る基準の設定と研究方法
 第3節 NPM モデルに該当すると仮定した事例(静岡市)
 第4節 NPM /ポストNPMの両者が混在すると仮定した事例(札幌市,仙台市,新潟市)
 第5節 ポストNPM モデルに該当すると仮定した事例(横浜市,京都市)
 第6節 考  察
 第7節 結  論

終 章 NPM型改革以降の自治体のアカウンタビリティのゆくえ
 1 リサーチ・クエスチョンに対する結論
 2 研究全体の知見
 3 NPM 以降の文化政策の方向性─研究の政策的含意
 4 本書の学術的貢献
 5 NPM 型改革以降の政府のアカウンタビリティ実現に向けて

あとがき
参考文献
付  録
索  引
英文要旨

spacer