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写真:グローバル化が変える国際基準
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グローバル化が変える国際基準
検証・G20とバーゼルⅢ

岩崎 淳 著

A5判 260ページ

定価:4,000円+税(2020年11月11日発売)

ISBN:978-4-657-20806-4

TSUTAYA
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MARUZEN & JUNKUDO
セブンネット
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作品概要

白川方明・元日銀総裁が推薦!!
「金融規制の国際基準設定に奔走した日銀マンの分析と情熱の書」
「国家とグローバル化した世界の狭間で安定の道筋を明確に示す」

2000年代後半の世界的な金融危機に日銀幹部職員として対応した著者が、国際的な銀行規制見直しの「バーゼルⅢ」策定議論を通じ、世界のグローバル化とG20に代表されるグローバル・ガバナンスを大胆に検証する。グローバル化、主権国家、民主主義の三つを同時に達成することは不可能だという「グローバリゼーションの三重苦」を背景に、グローバル化はグローバル・ガバナンスの正当性向上への要求を高めると結論付ける。特筆されるのは、グローバル金融危機と新型コロナ危機の比較・考察。世界的拡大、経済への深刻な影響、国家が果たすべき役割の再認識、未然防止の失敗などが共通すると指摘する一方、相違点はG20サミットのリーダーシップが発揮されない点を挙げる。金融危機の再発防止措置に倣い、コロナ危機に対しても「グローバルな枠組みによるルール策定が必須」と提言する。

著者プロフィール(編者、訳者等含む)

松山市出身。愛媛県立松山東高校卒。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。日本銀行に入行し、ワシントン事務所長、外国為替平衡操作担当総括、金融機構局国際課長、横浜・大分両支店長を歴任。早稲田大学アジア太平洋研究科より博士(学術)取得。

目次など

はじめに

第1章 グローバリゼーションとグローバル・ガバナンス
 第1節 グローバリゼーションの定義
 第2節 グローバル・ガバナンスの定義
 第3節 グローバリゼーションの進展とグローバル・ガバナンスの関係
 第4節 グローバリゼーションの下での国家の役割

第2章 グローバル・ガバナンスにおける正当性についての考察
 第1節 グローバル・ガバナンスを機能させる規則順守の諸動機
 第2節 正当性に関する議論
 第3節 正当性の判断基準
 第4節 インプット面の正当性と民主主義
 第5節 インプット面の正当性とアウトプット面の正当性の緊張関係
 第6節 インプット面の正当性とアウトプット面の正当性の両立

第3章 命題提示――グローバリゼーションの進展と正当性向上
 第1節 グローバリゼーションのトリレンマと正当性向上
 第2節 強制・自己利益の質的変化と正当性向上の要求増大
 第3節 リーダーシップの重要性

第4章 金融危機の実相
 第1節 グローバル金融危機の特徴:グローバル公共財の重要性の再認識
 第2節 金融危機とグローバリゼーション
 第3節 国家の役割(金融・財政政策)の再認識

第5章 グローバル・ガバナンスの新体制
 第1節 G20サミットの創設
 第2節 G20サミットに関する先行研究
 第3節 G20サミットが国際的な銀行規制見直しに果たした役割
 第4節 バーゼルⅢの概要
 第5節 FSFの拡充,FSBの創設
 第6節 BCBSメンバーの拡充

第6章 命題の検証1(正当性向上)
 第1節 金融危機後の銀行規制見直しを用いることの妥当性
 第2節 正当性向上要求命題の検証

第7章 命題の検証2(リーダーシップの重要性)
 第1節 ターナー報告書を通じた英国のリーダーシップ発揮
 第2節 英国当局が主導的な役割を果たした背景
 第3節 リーダーシップの行使

第8章 リーマン・ショック10年後の世界を考える
 第1節 グローバル・ガバナンスの現状
 第2節 英国のEU離脱問題の背景と分析
 第3節 トランプ政権の誕生:その背景と分析
 第4節 グローバル・ガバナンスの視点からの評価

参考文献
おわりに
英文要旨

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