国際主義の系譜後藤乾一 A5判 344ページ 本体 5,200円+税 ISBN:978-4-657-05308-4 |
数多くの国際会議に参加し、教育を通しての国際協調を希求した大島正徳。この忘れられた国際人の生涯を詳細に跡づけて、日本の近代を考察する。
第1章 「闇の中なる一すぢの」
1 郷里相州海老名村
2 同志社進学
3 第一高等学校入学
4 寮生活と賄問題
5 一高時代の著作
6 東京帝国大学入学と初期著作
第2章 『世界心国家心個人心』
1 哲学教授として
2 丁酉倫理会との関わり
3 処女作『世界心国家心個人心』
4 オピニオン・リーダーの役割
5 植民地問題
6 関東大震災の衝撃
7 東京市学務局長に任命
8 総選挙立候補を決意
9 東京市会議員へ
第3章 世界教育会議への関わり
1 帝国教育会と教育問題
2 一九三〇年代国際関係認識
3 世界教育会議の発足
4 第七回世界教育会議への道程
5 東京会議準備委員会事務総長として
6 会議の概要
7 ハーマン=ジョルダン部会の決議
8 会議終了と大島正徳
9 流産した第八回世界教育会議
第4章 フィリピン・コモンウェルスとの邂逅
1 対フィリピン文化交流
2 財団法人比律賓協会の発足
3 ケソン大統領の訪日
4 開戦前後の大島の著作活動
第5章 戦時「比島調査委員会」メンバーとして
1 比島調査委員会への参加
2 フィリピン滞在所感
3 移住と海外子女問題
第6章 戦後教育改革にかけた夢
1 戦後デモクラシー論
2 戦後教育改革と大島正徳
3 教育刷新委員会の発足
4 教育刷新委員会での活動
5 最晩年と『落想録』