歴史人口学との対話から生まれるもの
歴史人口学と家族史が、国際的な視点から双方の研究成果を突き合わせ、新たな家族史研究を生み出す契機を見出す。
日本図書館協会選定図書。
【『家族社会学研究』Vol.22-№2/2010.10(日本家族社会学会)の「文献紹介」に書評掲載。評者:廣嶋清志氏(島根大学名誉教授)】
序論―歴史人口学と比較家族史
第1部 家の継承ー比較史的に見た日本の家
1.フランス中央ピレーネ地方と東北日本の継承システム
2.北部日本山村地帯の人口と世帯ー1750-1850年の宗門改帳を通して
3.変容する直系家族―東日本とピレネーの場合
4.婚姻・養子形態に見る日中親族血縁構造の歴史的考察
5.朝鮮後期の多様な家の継承方式―義城金氏を事例にー
第2部 ユーラシアへの視角ー西アジアの世帯とヨーロッパの婚姻
6.19世紀中葉オスマン帝国における人口と世帯ー西北アナトリア、バルケスィル郡の事例から
7.オスマン帝国時代末期のダマスカスの世帯ーイスタンブルとの比較分析
8.ヨーロッパの婚姻システムーイスタンブルとの比較分析ー
9.アンシャン・レジーム下のフランスにおける女性の寡婦生活と財産
おわりに