早稲田大学の前身・東京専門学校の学風を、講師・学生たちの活動に即して描き出した書。早稲田大学の建学の理念である「学問の独立」の精神が東京専門学校の学風にどのように具現されているのかを解明し、近代日本の政治史・思想史・教育史上において果たした東京専門学校・早稲田大学の独特の社会的役割を浮き彫りにする。「早稲田憲法草案」等多くの新資料・新事実を発掘。
【『早稲田学報』1182(2010年8月号)(早稲田大学校友会)の「本と本棚」に書評掲載。評者:安在邦夫氏(早稲田大学名誉教授・神奈川大学非常勤講師)】
序章 東京専門学校の創立
第一章 初期東京専門学校の講義と「学問の独立」
第二章 東京専門学校における私擬憲法草案の作成
第三章 東京専門学校学生の活動と気風
第四章 東京専門学校卒業生の就職と初期キャリア
第五章 東京専門学校と地方政治
第六章 高田早苗における「模範国民」
終章 本書の成果と今後の課題
資料翻刻 「憲法私擬」