季節ごとに出会う花や虫、山に入っての鉱物探し、子どもと一緒に楽しむ自然観察会。小学校の教師として長年子どもたちを指導し、また現在は大学で理科教育を教えている著者が、豊富な実践をもとにフィールドサイエンスの楽しさを伝えるエッセイ集。
【教科書・参考書指定】 早稲田大学教育学部・オープン教育センター
【『BIRDER(バーダー)』2010年6月号(文一総合出版)のBOOK REVIEWに紹介記事掲載】
【『悠+(はるか★プラス)』VOL.27 2010年6月号(ぎょうせい)の「編集者発 いちおし新刊情報」に紹介記事掲載】
【『WWF』2010年7/8月号(WWFジャパン)の「この1冊」に紹介記事掲載(山浦文義氏記)】
今、自然の中で遊ぶ子どもたちが減っている。親もまた、あまり自然に親しむことなく育った世代でではないだろうか。子どもにフィールドの楽しさを伝えるには、まず親や教師が自然との出会いにわくわくする気持ちをもつことだ。少し目をこらせば、身近な自然の中にもキラキラと輝くものが見つかる。ちょっとした仕掛けで、子どもたちの興味を引き出すことができる。この本にはそんなヒントがちりばめられている。
【著者紹介】
露木 和男(つゆき かずお)
早稲田大学 教育・総合科学学術院教授。
小学校の教員として37年間勤め、現在は早稲田大学教育学部および大学院で初等教育学(理科教育)を指導。そのかたわら、各地で自然観察会を開き、子どもの自然体験の重要性を訴えている。早稲田こどもフィールドサイエンス教室(株式会社早稲田総研インターナショナル)総合監修。
【目次】
第一章 うららかな春の日に
1 私の「スプリング・エフェメラル」
2 オオイヌノフグリ
3 ウスバシロチョウとの出会い
4 トノサマガエルとの出会い
5 カマキリの赤ちゃんを育てる
6 シュレ―ゲルアオガエルの鳴き声
7 モリアオガエルとクロサンショウウオ
8 甲武信鉱山への鉱物採集
9 丹沢の石灰岩
10 テントウムシは卵をどこに産むか
11 自然観察会(春)
第二章 日ざしまぶしい夏の日に
1 オトシブミ
2 蛍
3 モジズリの花
4 カブトムシを育てる
5 クヌギ巡礼
6 トンボの羽化
7 カラスウリの花
8 オオムラサキを訪ねて
9 レンゲショウマの花咲く山
10 アメンボ釣りを楽しむ
11 ダンゴムシガイとサンヨウチュウガイ
12 ライトトラップ
13 ジャコウアゲハの擬態
14 カラムシとアカタテハ
第三章 秋色鮮やかな日に
1 コオロギを育てる
2 アオマツムシを探す
3 アサギマダラというチョウ
4 カンタンを求めて
5 押し葉アートの価値
6 ハリガネムシの思い出
7 干潟で遊ぶ一日
8 ゲンノショウコという花
9 したたかなカマキリ
10 きのこの観察会
11 自然観察会(秋)
12 ネイチャークラフトの世界
第四章 凍てつく冬の日にも
1 モズの「はやにえ」
2 冬を越すモンシロチョウのさなぎ
3 テントウムシの冬越し
4 アカスジキンカメムシの冬越し
5 ウスタビガの繭
6 ウラギンシジミの越冬
7 ダイヤモンド富士
8 白川郷のつらら
9 磁鉄鉱をいただいたこと