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ことばは表出すると同時に消えていく(揮発性)にもかかわらず、なぜ対話は円滑に進むのか。声のイントネーションといったプロソディ情報が、実時間でのコミュニケーションを可能にしている実態を豊富なデータをもとに明らかにした意欲作。
第 1章 実時間コミュニケーションとプロソディ
1 対話音声の不思議
2 対話のことばの持つ情報
3 音韻の構造
4 プロソディ
5 実時間対話
6 実時間対話と合意形成
7 人類の言語獲得と音声
8 実時間言語──聴覚言語(音声),視覚言語(手話),触覚言語(指点字)
第 2章 対話研究の概要
1 対話分析と分析単位
2 言語行為論
3 予測文法と投射
4 言語レベルのモデルは対話の実時間性を説明できるか
第 3章 実時間音声対話を支えるもの
1 対話音声の収録
2 対話音声の実体
3 予告と予測
4 文構造情報とプロソディ
5 実時間伝達支援機能とプロソディ
6 あいづち
7 音声のリズム構造
第 4章 手話(実時間視覚言語)とプロソディ
1 自然言語としての手話
2 手話対話の収録
3 手話の記述法の試み
4 ドラえもん手話とお面の手話
5 日本手話の非手指信号とプロソディ
6 日本手話の時間構造とプロソディ
7 日本語対応手話のプロソディ
8 手話 CG
9 手話の学習
10 手話テレビ電話とプロソディ
第 5章 指点字(実時間触覚言語)とプロソディ
1 指点字との出会い
2 指点字とは
3 指点字の収録
4 指点字の打点間隔と打点の強さ
5 指点字文
6 指点字における予告機能
7 指点字の規則合成
8 指点字のあいづち
9 指点字システム
10 指点字の学習
11 そのほかの触覚を用いたコミュニケーション手段
第 6章 発話者の情報とプロソディ
1 発話者情報
2 感情情報・強調
3 個人性
第 7章 身体動作・表情とプロソディ
1 うなずき
2 視線
3 多人数対話と身体動作・視線
4 言語発達と身体動作
第 8章 知覚・認知と実時間処理
1 入力パターンの正規化
2 知覚と実時間処理
3 心的辞書と実時間処理
第 9章 実時間対話言語のモデル
1 声・手話・指点字の言語特性
2 実時間対話言語の持つ情報
3 音声・手話・指点字のプロソディ
4 実時間性を支える機能
5 実時間理解のモデル
6 対話言語の表出モデル
7 実時間インタラクション
8 実時間伝達支援情報の意義
おわりに
参考文献
索引
英文要旨