早稲田大学モノグラフ17
フィリピンにおける民主主義への移行とその定着に関する総合的研究

詳細は、下記からご覧ください。

はしがき
主要略語一覧
序論
１．本論文の目的
２．本論文の位置づけ
３．本論文の構成
第一部 分析の視点
第１章 分析概念の検討
はじめに
１－１ 民主化民主主義
（１）「手続き的民主主義」
（２）「移行論」における民主主義
（３）「定着論」における民主主義
（４）「手続き的民主主義」と「実質的民主主義」
１－２ 市民社会
（１）リベラルの市民社会論
（２）ラディカルの市民社会論
１－３ 現代フィリピンにおける市民社会論
小括
第２章 分析枠組みの検討
はじめに
２－１ 「構造主義アプローチ」における市民社会
（１）近代化論
（２）政治文化論
２－２ 「移行論」と「定着論」における市民社会
（１）市民社会論の４つの学派
（２）「移行論」における市民社会
（３）「定着論」における市民社会
（４）民主化分析における市民社会の再検討
２－３ 「国家－市民社会アプローチ」
（１）非マルクス主義の「国家論」
（２）ネオマルクス主義の「国家論」
（３）非マルクス主義のポスト「国家論」
（４）民主化分析における国家－市民社会関係の再検討
小括
第二部 事例編（１） 民主主義への移行と市民社会
第３章 市民社会の歴史的変遷
はじめに
３－１ スペインアメリカ植民地時代
３－２ 戦後から1960年代前半まで
３－３ 1960年代後半から戒厳令布告まで
３－４ 戒厳令以降
小括
第４章 民主化移行局面における市民社会
はじめに
４－１ 正統性の失墜
４－２ アキノ暗殺事件直後の政治的スペクトラム
４－３ 選挙への参加をめぐる市民社会の亀裂
４－４ 政治社会に対する市民社会の巻き返し
４－５ 市民社会の分裂と政治社会への吸収
４－６ 市民社会と政治社会の糾合
４－７ 民主化と市民社会の比較考察
小括
第５章 民主化決定局面における市民社会
はじめに
５－１ アキノ政権の誕生と憲法制定委員会の発足
５－２ 新憲法草案の審議過程における市民社会と政治社会の動向
５－３ 新憲法草案の基本的特徴
５－４ 新憲法草案の批准をめぐる市民社会と政治社会の動向
小括
第三部 事例編（２） 民主主義の定着と市民社会
第６章 アキノ政権以降の民主主義の実態
はじめに
６－１ フィリピンの民主主義の成熟度
６－２ 「3G」「3P」「カシケ民主主義」「ボス民主主義」
６－３ 「エリート民主主義」
６－４ 「政党なき民主主義」
（１）制度的要因、文化的要因、構造的要因
（２）アメリカ植民地期における政党政治の開始
（３）戦後の二大政党制
（４）社会的経済的文化的条件の変化
（５）1992年、1998年、2004年の大統領選挙
小括
第７章 アキノ政権以降の市民社会のエンパワーメント
はじめに
７－１ 現代フィリピンの市民社会の概況
７－２ 新憲法と地方政府法における市民社会条項
７－３ 国家と市民社会との協力関係
７－４ 海外からの援助
小括
第８章 公明選挙と市民社会
はじめに
８－１ COMELECと市民団体の沿革
８－２ 市民団体の結成の背景と組織概要
（１）NAMFREL
（２）NASSA
（３）PPCRV
８－３ 市民団体の活動状況
（１）選挙監視
（２）非公式集計
（３）有権者教育
（４）選挙改革アドボカシー
８－４ 選挙監視の功罪
小括
第９章 農地改革と市民社会
はじめに
９－１ 戦後の農地改革の歴史とCPARの結成
９－２ 農地改革法案の審議過程におけるCPARの活動
９－３ 農地改革法の成立後のCPARの活動
９－４ 農地改革法の施行過程における三者協力と新たな市民社会連合の形成291頁
小括
第１０章 都市貧困と市民社会
はじめに
１０－１ 都市貧困組織の歴史
１０－２ 都市開発住宅法案の審議過程におけるULR-TFの活動
１０－３ 都市開発住宅法の成立後の市民社会の活動
１０－４ 共同体抵当プログラムにおける三者協力
小括
結論
１．本論文の研究視座
２．民主主義への移行過程における市民社会
３．民主主義への定着過程における市民社会
４．今後の展望
５．今後の課題
参考文献一覧
Summary