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国際マクロ経済学の新展開秋葉弘哉 A5判 234ページ 本体 4,800円+税 ISBN:978-4-657-07306-8 |
国際マクロ経済学には、「パズル」と呼ばれる多数の未解決問題がある。為替レート動学、通貨危機、金融統合など国際金融論で世界的注目を浴びるテーマを取り上げて、実証分析を交えた斬新な結論を提示する。
第1章 為替レート動学の現状―限定的展望―
1 はじめに
2 為替レート動学における為替レートのボラティリティー
2.1 連続対離散
2.2 前向き(Forward-Looking)の特徴
2.3 為替レート動学
2.4 現実の為替レートの動き
2.5 安定性の問題
3 結論
第2章 通貨危機の経済学
1 通貨危機の第一世代,第二世代モデルの概観
1.1 経済危機理論の概観
1.2 通貨危機の経済理論
1.3 理論の評価と展望
1.4 第三世代モデル
1.5 結論
2 通貨危機の第三世代モデル理論―概観―
2.1 はじめに
2.2 初期の第三世代モデルから真のモデル「バランス・シート効果」へ
2.3 アジア通貨危機の実態と初期の第三世代モデルの欠陥
2.4 真の「第三世代モデル」―バランス・シート効果―
2.5 結論
3 バランスシート効果の実証研究の概観
3.1 はじめに
3.2 ラテン・アメリカ諸国のバランス・シート効果
3.3 実証結果の要約と評価
3.4 結論
第3章 アジア通貨危機に対する伝統的な2つのモデルの実証的評価
1 はじめに
2 通貨危機理論の展望
2.1 第一世代モデル
2.2 第二世代モデル
3 アジア通貨危機の実証分析
3.1 データと方法論
3.2 危機指数
3.3 説明変数
3.4 実証分析
4 結論
第4章 バランス・シート効果と通貨危機
1 はじめに
2 モデル
2.1 実物部門
2.2 資産市場
2.3 均衡
3 危機中の金融政策
3.1 実証的な含意
3.2 背景からの解釈
3.3 資金調達制約の影響
4 結論
第5章 開放度と産出量―インフレのトレード・オフ
1 はじめに
2 モデル
2.1 一階条件
2.2 定常状態均衡
3 予期せざる恒常的な貨幣的ショック
4 開放,インフレ,フィリップス曲線
5 実証的な意味
5.1 実証的検討
5.2 推定結果
6 結果の検討
7 結論
第6章 金融における地域統合
1 序
2 金融における地域統合
3 為替レート制度
3.1 両極の解と中間的制度
3.2 制度選択とパフォーマンス
3.3 最適通貨圏について
3.4 通貨同盟と目的の時間的ホライゾン
4 通貨同盟の理論的分析
4.1 通貨同盟の必要条件
4.2 通貨同盟の十分条件
5 通貨同盟に関する実証分析
6 今後の方向性
6.1 通貨同盟に内在する問題
6.2 より広範な問題(世界経済に対する含意)
第7章 通貨同盟,実質為替レート,および厚生
1 はじめに
2 単純な小国モデル
3 大国モデル
4 経済成長の影響
4.1 要素蓄積
4.2 技術進歩
5 貨幣的統合の影響―応用と解釈―
5.1 要素賦存量増加の影響
5.2 技術進歩の影響