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ミクロネシア松島泰勝 A5判 288ページ 本体 3,800円+税 ISBN:978-4-657-07819-3 |
大国による支配を乗り越え、自治・独立を求めつづけたミクロネシア。基地・環境問題等を抱えながら、グローバル化時代を逞しく生き抜く人びと。従来の「観光」のイメージを払拭する、新しいミクロネシア像を描く。
はじめに
1章 「ミクロネシア」の誕生
1 スペインとミクロネシア
2 スペイン支配への対抗
3 イギリスとミクロネシア
4 ドイツとミクロネシア
5 南進論の系譜
6 アメリカの西進政策
7 アメリカの植民地統治方式
2章 日本統治下のミクロネシア
1 日本の領土になったミクロネシア
2 「海の生命線」とされた南洋群島
3 南洋群島の皇民化教育
4 南洋群島の従属的開発
5 昭和の南進表象
6 南進政策と沖縄人
7 日本の委任統治制度を問う
3章 鉄の暴風が吹き荒れた島々
1 島の政治地理学
2 島伝いの戦争
3 マリアナ諸島の戦争
4 沖縄戦との共通性
4章 戦後ミクロネシアとアメリカ・日本
1 アメリカの軍事戦略と信託統治領
2 アメリカ人類学とミクロネシア
3 米軍統治下の沖縄とミクロネシア
4 アメリカの「動物園政策」
5 ミクロネシアにおける戦後補償問題
6 今日も続く「大宮島(グァム)」の賠償問題
7 燐鉱石の島々からの訴え
8 終りがみえないミクロネシアの「戦争」
5章 独立後のミクロネシア
1 信託統治領から独立・自立へ
2 石油危機と島の開発計画
3 平和を巡る二万人の島と二億人の国との対立
4 アメリカの戦略的信託統治を問う
5 太平洋のジブラルタルとしてのグァム
6 基地と観光の島―グァムと沖縄―
7 米属領からの脱却を求めるチャモロ人
6章 グローバリズムのなかのミクロネシア
1 グローバル経済に左右される北マリアナ諸島
2 燐鉱石の島々の現在―ナウル、キリバス―
3 援助金への依存と自殺者の増加
4 核実験後のマーシャル諸島
5 日本のミクロネシア戦略
6 ミクロネシアと中国・台湾
7 パラオの近代化にともなう問題
8 ミクロネシア型市民社会の可能性