そのとき東京と日本に何が起きるか。地震による地盤の液状化・側方流動、長周期振動、津波による油流出・海上火災。それらは、東京湾上に、臨海部に、そして周辺に巨大な被害をもたらす。備えは大丈夫か。社会と経済を守るためにどう備えればよいのか。《全国学校図書館協議会選定図書》
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Part 1 東京湾臨海コンビナートの危険性
第1章 コンビナートの地震・津波リスク (濱田 政則)
1.コンビナート施設の被害
2.液状化と側方流動による被害
3.長周期地震動による被害
4.津波による被害と対策
付表 国内外の地震によるコンビナートの被害
第2章 東京湾の現状 (濱田 政則)
1.東京湾の埋立地
2.東京湾の産業と文化
3.東京湾を襲う地震
第3章 東京湾臨海コンビナートの危険性 (濱田 政則)
1.東京湾の地盤・護岸・タンクの調査
2.液状化と側方流動の予測
3.長周期地震動による被害
4.原油の海上流出と火災
5.臨海部産業施設の減災計画と実践
Part 2 コンビナートの強靱化対策
第4章 コンビナートの強靱化と耐震補強 (樋口 俊一)
1.耐震補強と減災
2.耐震診断の方法
3.耐震補強の適用と制約
4.コンビナート強靱化の目標性能
第5章 土木構造物の耐震補強 (樋口 俊一)
1.土木構造物の液状化対策
2.地盤の液状化対策工法
3.護岸の補強対策
今後の課題
第6章 プラント設備の耐震補強 (樋口 俊一)
1.プラント設備の耐震性評価
2.プラント設備の耐震補強対策
3.プラント基礎の耐震補強対策
今後の課題
第7章 津 波 対 策 (樋口 俊一)
1.津波防災の考え方
2.津波によるコンビナート設備の被災形態
3.津波の浸水評価方法
4.設備・施設対策の概要
Part 3 災害が社会・経済に与える影響
第8章 コンビナート施設の地震リスク診断と最適投資(中村 孝明)
1.施設総体の安全性を評価できない理由
2.グレー・ゾーンから見たリスクの意義
3.地震リスク診断からリスク・マネジメントへ
4.事業継続計画(BCP)と地震リスク診断の役割
5.地震対策の類型とハード対策の重要性
6.臨海部コンビナート事業者間での情報共有
7.技術者に必要な意識改革
第9章 コンビナート災害が社会・経済活動に及ぼす影響(佐藤 孝治)
1.首都直下地震の被害想定と社会・経済への影響
2.コンビナート災害の社会・経済活動への影響
3.臨海部コンビナートの公共的性格と事前防災
今後の課題
第10章 大規模災害の経済的被害の推計その難しさ(飯塚 信夫)
1.直接被害と間接被害の違い
2.生産減少の要因・範囲をどこまで考慮するか
3.個別被害の積み上げではなく,供給力の変化に着目
4.全要素生産性を何で説明するかでも被害額の想定に差
5.被災地域外への波及経路をどう考えるか
6.防災・減災対策の効果に注目を