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日本の本質を問うとき、国家形成期に立ち戻るとみえてくるものがある。律令制度が取り入れられるまえ、古墳時代に倭王権がどのように国家を形成していったのかをなぞり、日本列島のありようを浮かび上がらせる。そこには倭独自の思想・統治体系があったのではないか。宮内庁で天皇陵古墳の発掘調査に従事する著者が新たな古墳時代像を導き出す。
宮内庁書陵部陵墓課陵墓調査室主任研究官、早稲田大学非常勤講師。1976年、埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部考古学専修卒業、早稲田大学大学院文学研究科考古学専攻修士課程修了、早稲田大学大学院文学研究科考古学専攻博士後期過程単位取得退学、博士(文学)。2004年宮内庁書陵部陵墓課陵墓調査室に奉職。専門は古墳時代(埴輪、倭鏡など)、近世から明治・大正期の絵図・文書にみられる文化財。著書に『古墳時代後期倭鏡考――雄略朝から継体朝の鏡生産』(六一書房、2020年)、『倭王権の考古学――古墳出土品にみる社会変化』(早稲田大学出版部、2021年)、『人・墓・社会――日本考古学から東アジア考古学へ』(共著、雄山閣、2022年)。
まえがき
第一章 古墳と死
第二章 埴輪
第三章 倭鏡
第四章 副葬品生産と古墳時代人
第五章 古墳時代人の祭祀と思想
第六章 歴史のなかの古墳時代
あとがき
引用・参考文献
挿図出典