「早稲田文庫」の好評シリーズ「後漢書」の第2巻は、後漢の事績を歴代の皇帝ごとに記した「本紀」の最終巻。黄巾による混乱のさなか、都・洛陽で董卓が皇帝権力を簒奪、宮廷を牛耳るのに対し、袁紹に曹操、劉備といった、あまたの英雄が割拠していく……帝国の崩壊と次代への胎動という一大クロニクルがここに! 巻末には歴代の「皇后紀」も収録し、「後漢年表」も掲載。
范曄(はんよう)
398~445年。劉宋の政治家・歴史家・文学者。後漢滅亡の約200年後に、諸家の資料を参考にし、『後漢書』を著す。
李賢(りけん)
655~684年。唐の政治家・歴史家。高宗と則天武后の第2子(章懐太子)。幼いころより学才にめぐまれ、『後漢書』の注を完成させる。
渡邉 義浩(わたなべ よしひろ)
1962年、東京都生まれ。文学博士。早稲田大学文学学術院教授。同歴史館館長。専攻は「古典中国」学。著書に『後漢国家の支配と儒教』(雄山閣出版)、『三国志よりみた邪馬台国』(汲古書院)、『「古典中国」における小説と儒教』(同)、『全譯後漢書』(主編、同)、『全譯論語集解』(主編、同)、『儒教と中国――「二千年の正統思想」の起源』(講談社選書メチエ)、『「論語」――孔子の言葉はいかにつくられたか』(同)、『関羽――神になった「三国志」の英雄』(筑摩選書)、『漢帝国――400年の興亡』(中公新書)、『孫子――「兵法の真髄」を読む』(同)、『三国志辞典』(大修館書店)、『論語集解――魏・何晏(集解)(上/下)』(早稲田文庫)、『後漢書 本紀[一]』(同)など多数。
【目次】
凡例
安帝紀第五
順・沖・質帝紀第六
桓帝紀第七
霊帝紀第八
献帝紀第九
皇后紀第十上
皇后紀第十下
後漢年表
【シリーズ構成(全12巻)】
1.『後漢書 本紀[一]』
2.『後漢書 本紀[二]』
3.『後漢書 志[一]』
4.『後漢書 志[二]』
5.『後漢書 列伝[一]』
6.『後漢書 列伝[二]』
7.『後漢書 列伝[三]』
8.『後漢書 列伝[四]』
9.『後漢書 列伝[五]』
10.『後漢書 列伝[六]』
11.『後漢書 列伝[七]』
12.『後漢書 列伝[八]』