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金・モンゴル帝国が華北を支配した12~14世紀、華北地域の水利及び農業の様子から、「水」による異民族支配の実態を解明する。
「史料に残りにくいものを丹念に掘り起こした力作。とりわけ、石碑の解読過程はスリリングで刺激的。」2013年7月13日 図書新聞
「本書は、気鋭の金・モンゴル時代史研究者である井黒忍氏の専著であり、近年の一大収穫と言い得る好著である。」『中国研究月報』2014年3月号
第一部 水利
第一章 水利碑の分類と性格
第二章 水利碑の行方――山西洪洞霍泉に見る前近代水利秩序のルーツ
第三章 切り取られた一場面――モンゴルの分地支配に見る水の分配と管理
第四章 祈雨祭祀と信仰圏の広がり――湯王信仰を中心に
第二部 開発
第五章 農地開発と涇渠整備――オゴデイ期より至元年間にいたる
第六章 屯田経営と水利開発――至元末年以降を中心に
第七章 京兆の復興と地域開発――ヒトとモノの動きを中心に
第三部 農業
第八章 巡按と勧農
第九章 区田法実施に見る金モンゴル時代農業政策の一断面
第十章 モンゴル時代区田法の技術的検討