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写真:風景とローカル・ガバナンス
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風景とローカル・ガバナンス
春の小川はなぜ失われたのか

中村良夫・鳥越皓之・早稲田大学公共政策研究所 編/羽貝正美・佐々木葉・西研・山田圭二郎・藤倉英世・縣公一郎・塚本壽雄 著

四六判 334ページ

本体 2,500円+税(2014年7月1日発売)

ISBN:978-4-657-14006-7

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作品概要

 2004年6月に景観法が公布されて以来、すでに10年が経過している。しかしながら、わが国では風景の「劣化」と呼ばれる、風景の雑然化、画一化、無個性化が依然として進行しており、昨今、その対象は国土の基調となる、ごく日常的な社会活動が行われている地域全域に及んでいる。
 こうした社会的背景をふまえ、風景学、環境社会学、都市行政学、景観工学、社会哲学、公共経営学の各分野の第一線の研究者が、風景の「劣化」をくいとめ、風景をつくり、守り、向上させていくための理論と実践を徹底研究する。これまでにない風景研究の一冊。
《日本図書館協会選定図書》

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著者プロフィール(編者、訳者等含む)

「風景を守り、つくっていくことはどういうことか、そのために何が変わらなければならないかを訴える一冊」 福島民友2014年8月9日に書評掲載。
「風景劣化への処方をその根底から論じ、風景論の新たな射程を差し示した書籍」建築ジャーナル2014年9月号にて紹介。

目次など

 はじめに――ドイツを手がかりとして(縣公一郎)

 序論 いま、風景とローカル・ガバナンスを問う(藤倉英世)
  1 春の小川の痕跡をたどる
  2 いま、なぜ風景とローカル・ガバナンスを問うのか
  3 本書の構成の紹介

【庭の思想にみる日本の風景】
 第1章 山水都市の運命を担う市民社会(中村良夫)
  1 隅田川べりを歩きながら――花の雲 鐘は上野か浅草か
  2 山水都市の姿
  3 場の気配について――くろがねの秋の風鈴なりにけり
  4 まちニハ論
  5 現代都市にコモンズを探る
  6 風景がつなぐ人、社会、場所

【風景をつくる主体】
 第2章 コミュニティが支配権をもつ風景――そこに住む者が風景をつくる(鳥越皓之)
  1 風景形成の決定権はだれがもっているのか
  2 近代化が風景にもたらす意味
  3 コミュニティとガバナンス

 第3章 住民参加の手づくり公園が風景に変わるとき――二つの「きょうどう」から生まれるもの(羽貝正美)
  1 「自治の器」としての自治体
  2 近代化のなかの地方自治
  3 「地方自治の本旨」とローカル・ガバナンス
  4 手づくり公園にみる二つの「きょうどう」とガバナンス
  5 協働の公園づくり
  6 手づくり公園が風景に変わるとき

 第4章 風景の破壊と再生のはざまで――土木の景観論のめざすもの(佐々木葉)
  1 風景を真剣に考えてきた土木――景観工学のミッション
  2 操作的景観論の到達点と限界
  3 人をとりまく環境のつくられ方
  4 ポスト景観工学の目指すもの

 第5章 自治の主体の成立条件と風景――人はどうやって風景を育む主体となるか(西 研)
  1 自治の主体が成り立つには?
  2 〈基本的信頼関係〉の形成がスタート――「ふるさとの会」の実践
  3 互助関係の形成の“条件”とは――ふるさとの会の実践(続)
  4 風景はどうやって「共通の関心事」になるのか?
  5 自治の活動が発展するための条件とは

【風景をとらえる新たな手法】
 第6章 風景の人間的意味を考える――「なつかしさ」を手がかりに(山田圭二郎・西 研)
  1 問われる風景の意味
  2 「なつかしさ」を本質観取する
  3 風景の人間的意味を考える

 第7章 風景分析のための方法とその成果――旧開田村の事例を対象に(藤倉英世・山田圭二郎・羽貝正美)
  1 風景の新しい分析手法が必要とされている
  2 風景を空間と社会の関係から分析する――旧開田村の髭沢地区を事例対象として
  3 風景の内的なシステムから政策をとらえる――旧開田村のユニークな風景政策を対象として
  4 風景とローカル・ガバナンスの再構築
  5 地域にとって風景とはどのようなものか――学際的な共同研究から、見えてきたこと

 終 章 現代社会にとって風景とは(鳥越皓之)

 おわりに(塚本壽雄)
  
 参考文献

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