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写真:■東日本大震災から10年目■
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■東日本大震災から10年目■
大災害の記憶を呼び起こし、明日へつなげる一冊

ISBN:

作品概要

『福島と原発 : 誘致から大震災への五十年』
『福島と原発 2 : 放射線との闘い+1000日の記憶』
『福島と原発 3 : 原発事故関連死』

 著者である「福島民報社編集局」の幹部は『福島と原発』の編集後記で、ある地方紙の編集幹部が発した言葉を引用する。2011年度の新聞協会賞選考を巡って「福島民報社編集局」に突き付けられた言葉だ。
 「福島はまだ続いている。原発事故はまだ収束していない。原発を誘致した反省、悔いなどはこれから出てくるだろう。その取材・報道を見てから判断したい」
 11年度の受賞を逃した福島民報社。東電福島第1原発事故を全社挙げて報道することにより、翌12年度に新聞協会賞に輝いた。『福島と原発』は受賞作の長期連載がベースとなっている。
わたしたちの科学技術文明を崩壊の危機に追い込んだ原発事故が「まだ終わっていない」ことを突き付けてくる。       
 『福島と原発 2 』と『福島と原発 3』は『福島と原発』の続編。

 『震災後に考える : 東日本大震災と向きあう92の分析と提言 』(鎌田薫監修・早稲田大学震災復興研究論集編集委員会編)は、早稲田大学が総力を挙げて取り組む「研究を通じた復興支援」の成果。医療・健康系、インフラ・防災系、都市計画・社会システム系の3分野を柱に、第1部「被災の状況と災害への対応」から第9部「世界の中の東日本大震災」までを通じて92の提言をまとめた。
 「ポスト東日本大震災」と「プレ南海トラフ地震」をわが事として捉えるための手引きとなる。

 最後にお勧めするのが早稲田大学ブックレット『東日本大震災と憲法 : この国への直言』
国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基本原則とする「憲法」の観点から、東日本大震災とその後の復旧・復興を考察した力作である。著者の水島朝穂・早稲田大学教授は震災後間もなく、福島県南相馬市から岩手県大槌町まで約800キロを取材した。本書はその体験がベースとなっており、「一憲法研究者である私が、『東日本大震災と憲法』について、歩きながら考え、書き、論じてきた記録である」。大災害を前に、わたしたちの平和憲法は無力であるどころか、大きな可能性を秘めていることを伝える。(俊)


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