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いま話題の本

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写真:ウェルビーイング経営

上田 和勇 著

新書判 266ページ / 本体:1,300円+税(2026年6月26日発売)

 「社員を守る会社」だけが、生き残る――。
 人手不足、離職、メンタル不調、組織の分断。そして先の見えない経営環境。企業はいま、「どう利益を上げるか」だけでなく、「人が安心して働き続けられる組織をどうつくるか」を問われている。
 本書が注目するのは、「レジリエンス」と「ウェルビーイング」という二つの視点である。危機から立ち直る力と、働く人が心身ともに良好な状態で働ける環境。この二つを兼ね備えた企業こそが、変化の時代を生き抜くことができる。その考え方と実践を、豊富な事例・調査・理論をもとに解き明かす。
 なぜ、倒産危機を乗り越えた企業は再生できたのか。なぜ、社員が意欲的に働く企業では、人と人とのつながりが強いのか。ウェルビーイング経営を実践する企業や経営者の取り組みを通して、「強い組織」に共通する条件を探る。
 本書が重視するのは、制度やマニュアルだけではない、“人”を軸にした経営である。理念の共有、信頼関係、対話、やりがい。そうした「ソフト・コントロール」が、企業文化を変え、組織を強くする。
 経営者、役員、管理職必読。社員の幸福と企業の持続的成長を両立させるための、新時代の経営書。

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写真:複数言語環境で育つ高校生のリテラシー

小林 美希 著

A5判 288ページ / 本体:5,000円+税(2026年6月25日発売)

グローバリゼーションの進展により「日本語指導が必要な子どもたち」が増加し、教育行政が見直されるなか、現場ではさまざまな課題が顕在化している。本書では複数言語環境で第二言語として日本語を学ぶJSL(Japanese as a second language)生徒への日本語教育に20年携わった著者が、その実践とJSL生徒の変容を描く。その過程では、「言語重視」か「自己表現重視」か、と二分法的に「書く」教育を捉えていた著者が教育実践を重ねていくうちに教育観が変容し、それらを交差させた教育を実施することになる。変化の激しい21世紀、JSL生徒は自身のライフコースを切り拓くための「ことばの力」をどのように育てていけるのか。年少者日本語教育におけるリテラシー教育実践の展望を説く。
【訂正情報】本書に誤りがございました。お詫びのうえ、下記の通り訂正させていただきます。
正誤表(複数言語環境で育つ高校生のリテラシー).pdf

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写真:介護崩壊

阿部 敦 著

新書判 250ページ / 本体:1,200円+税(2026年6月19日発売)

 日本の介護は、「崩壊」の瀬戸際にあるのか――。
 本書は、この切実な問いから出発し、「財源がないから仕方がない」「人手不足は避けられない」といった、いま広く共有されている“常識”に真正面から疑問を投げかける。
 国の決算を丹念に読み解くと、毎年数兆円規模の「使い残し」や、想定を上回る税収が生じているという、あまり知られていない現実が浮かび上がる。にもかかわらず、なぜ社会保障は抑制され続けるのか。本書はこの核心に迫り、介護をめぐる政策の全体像を鮮やかに描き出す。
 さらに、低賃金・重労働、人材不足、外国人材への依存、ICT化の推進といった諸問題が、市場主義のもとで連動しながら深刻化してきた構造を解明する。具体的な分析を通じて、「このまま進めば何が起きるのか」をリアルに提示する。
 介護の問題を「個人の努力」ではなく「社会の仕組み」の問題として捉え直す視点が、いまこそ求められている。現状を変えるための打開策を、データと論理に基づき、説得力豊かに示す。
 親の介護が気になり始めた方、仕事と介護の両立に不安を抱える方、そして自らの老後を安心して迎えたいと願うすべての人へ。日本の介護の未来を考えるための、必読の一冊。

[補足]本書137頁では、介護支援専門員(ケアマネジャー)について「国家資格ではなく、都道府県が認定する公的資格である」と記述しております。この記述は、執筆当時に広く共有されていた認識に基づくものです。
 その後、2026年5月22日の衆議院厚生労働委員会において、厚生労働省老健局長より、介護支援専門員について「法律に規定された国家資格として位置付けている」との答弁がありました。本書刊行後の動向として、補足いたします。(2026年7月7日)

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写真:ライフキャリア支援の実践と理論

広瀬 由美子 著

A5判 276ページ / 定価:5,000円+税(2026年6月8日発売)

 現在の日本では、働き方の多様化・就業期間の長期化により人生の転機にたびたび立たされることが多くなっている。マルチステージ化とともにキャリア選択が自由になる一方、それは人生における迷いの原因ともなる。本書では、そのような迷いを解消するためには主体的な選択を可能にする確かなアイデンティティの形成が必要であるという視点から、そのための支援を考える。
 もっとも重要なのは、組織や立場、世代を越えた他者と関わる「バウンダリーレスな学習環境」での学び直しの機会である。生涯学習やキャリアデザイン、学習支援に関わる理論を改めて検討するとともに、成人女性や専門学校生、ミドルシニア世代など、幅広い人々を対象として行ったプログラム実践の報告を収め、越境的環境を構築するための指針を提示する。

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写真:和歌と政治

米田 有里 著

A5判 308ページ / 定価:5,000円+税(2026年5月22日発売)

鎌倉時代、後鳥羽院のもとで誕生した『新古今和歌集』。それは後鳥羽院が圧倒的な情熱を傾けたゆえの結晶であり、和歌史上において一つの到達点に至った。他方で、後鳥羽院は王政復古を目指し、歌壇に摂関・大臣家の歌人がつどったことは前代にない特質である。本書では政治性の強い権門勢家の貴族達の視点にたち、後鳥羽院歌壇での政治的側面を明らかにする。大臣家の土御門家と摂関家筆頭の近衛家に焦点をあて、日記類や和歌事蹟、説話などから活動を考察し、その和歌を取り上げる。中世和歌史において和歌と政治の関わりがどのように形成され、後世に引き継がれていったのかを辿る。

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写真:大国と渡り合う

麻田 玲 今井夏子 志賀裕朗 北野尚宏 高原明生 編著

A5判 384ページ / 本体:4,200円+税(2026年4月24日発売)

世界秩序が揺れ動くなか、インド太平洋地域の地政学的重要性が高まりをみせている。同地域は中国の「一帯一路」構想の主要な対象地域だ。インド太平洋地域の比較的小さな国々と中国との二国間関係は、どのような要因をもとに発展してきたのか。本書の共同研究グループが考案した分析枠組み「五要因モデル」を用いてバングラデシュ、ラオス、フィリピン、セルビア、スリランカ、ザンビア、の6カ国の事例を分析する。小さな国々がどのようなカードを切り札にし、いかに大国との関係を構築し、自国の利益を引き出してきたのか、それぞれの中国との二国間関係の実像を描く。小国は必ずしも受動的な存在ではない。巨人を動かしうる生存戦略が示される。

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写真:後漢書 列伝[六]

劉宋・范曄 著 / 唐・李賢 注 / 渡邉 義浩 訳

文庫判 604ページ / 本体:1,350円+税(2026年4月13日発売)

大好評「後漢書」シリーズ第10巻は「列伝」の6巻目。後漢末期の臣下には、曹操を評価し、共に乱世を駆け抜け、抵抗して殺された人物も多く含まれる。たとえば、人物批評家の許劭は、「治世の能臣、乱世の姦雄」と曹操を看破する。さらには、曹操が「我が子房(劉邦の天下統一を助けた張良)」を得たと「王佐の才」を称えた荀彧。曹操を支えて天下分け目となった官渡の戦いで袁紹と曹操を比較しながら分析し、四つの点で勝る曹操の勝利を予言する。しかし、やがて曹操が漢を滅ぼそうとすると、それに抵抗して殺された。陳寿による『三国志』とは異なり、曹魏に遠慮のない『後漢書』は、漢の忠臣として荀彧を描き出す。孔子二十世孫の孔融も、曹操に抵抗して殺されていくなか、四百年続いた漢帝国に滅亡の時が迫る。

【収録人物】
左雄、周挙、黄瓊、荀淑、韓韶、鍾皓、陳寔、李固、杜喬、呉祐、延篤、史弼、盧植、趙岐、皇甫規、張奐、段熲、陳蕃、王允、劉淑、李膺、杜密、劉祐、魏朗、夏馥、宗慈、巴粛、范滂、尹勳、蔡衍、羊陟、張倹、岑晊、陳翔、孔昱、苑康、檀敷、劉儒、賈彪、何顒、郭太、符融、許劭、竇武、何進、鄭太、孔融、荀彧ほか。

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写真:税と権力

似鳥 雄一 著

新書判 308ページ / 本体:1,200円+税(2025年12月24日発売)

自力救済の時代といわれる中世。そこに生きる“中世人(ちゅうせいびと)”たちは、なぜ大人しく税を納めていたのか? そもそも、それは「大人しく」だったのか? 彼らが税の見返りに求めたものとは何で、荘園経営を担う領主たちはその要望に対し、どのような“見返り”を提供していたのか? 本書は、荘園における課税と納税の論理、徴税の実際をこまやかに追うことで、荘園制、ひいては中世社会の本質をあぶりだし、その変質と衰退とが、室町幕府という政治権力のふるまいやありようをも左右したことにまで言及する。新進気鋭の荘園研究者が、社会経済史、民衆史の最新成果をもとに挑む、税の本質、人間社会の本質に迫る論考。

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写真:塔博士 内藤多仲

山田 眞・濱本 卓司 著

新書判 308ページ / 本体:1,200円+税(2025年12月24日発売)

 関東大震災後、「耐震工学の父」として復興建築を牽引し、戦後は「塔博士」として東京タワーなど数多くの塔の建設に関わった伝説の建築家がいた。その名は、内藤多仲(1886-1970)。早稲田大学教授であった彼は、今日の耐震建築の基礎を作り上げた人物としても知られる。その耐震理論と、内藤が戦前から戦後にかけて手がけたすべての建築物・工作物を、早稲田大学内藤多仲記念館に残された貴重な資料とともに振り返る。
 計算尺片手に図面と向き合った内藤の姿勢は、コンピュータ全盛の今日においてもなお輝きを失わない。教育者でもあった彼のレガシーを、未来に引き継ぐ。

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写真:豊臣秀長

小和田 哲男 著

新書判 244ページ / 本体:950円+税(2025年11月28日発売)

「秀長が生きていたら、家康の出る幕はなかった!」――秀吉の弟にして、豊臣政権ナンバー2ともいわれる豊臣秀長。あまたの戦国武将が、血を分けた兄弟と骨肉の争いを繰り広げたのに対し、秀長は、兄秀吉からもっとも信頼され、その天下統一事業を、あるときは合戦の場で、またあるときは交渉の場で支えていく。秀吉家臣団のなかで余人をもって代えがたい地位を占めていた秀長も、やがて体調を崩し、天正十八(1590)年に始まる統一事業の総仕上げ「小田原攻め」にも参加できないまま、翌年正月に52歳で亡くなってしまう。優れた調停役を失った豊臣政権内で、その代役として急速に頭角を現すのが後の天下人、徳川家康であった。本書では、秀長の実像を最新の研究成果をもとに明らかにしつつ、たんなるナンバー2を超えた“もう一人の天下人”という新たな秀長像を提示する。

『豊臣秀長』正誤表.pdf

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