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早稲田大学 理工学術院統合事務・技術センター 編
A5判 352ページ / 本体:4,000円+税(2023年12月25日発売)
2019年4月、早稲田大学 先進理工学部に一人の全盲の学生が入学した。小学2年生の時に全盲となった彼女は、筑波大学附属視覚特別支援学校中学部、都立高校を経て、早稲田大学を受験。みごと現役合格を果たしたのである。そこで課題に直面したのは早稲田大学であった。はたして、どのようにすれば全盲の学生に大学の実験科目を履修してもらうことが可能なのか。この課題に、中心となって対応したのが、早稲田大学 理工学術院統合事務・技術センターの技術部に所属する技術職員たちであった。彼らはつねに彼女に寄り添いながら、学内外のステークホルダーたちを巻き込みつつ、高等教育機関として、当該の実験科目を通じて彼女に何を伝えるべきなのか、という根本的な問題意識の下に奔走する。その技術部の視点から綴った、現場からの報告が本書である。ダイバーシティやインクルージョンの重要性が叫ばれるなか、視覚障害教育に携わる人たちにとってはもちろん、すべての教育関係者にとって貴重な示唆に富んだ、他に類を見ない一冊である。
本野 英一 著
A5判 カラー口絵8ページ+本文414ページ / 本体:5,000円+税(2023年12月8日発売)
メディアをにぎわす中国の商標権侵害、その起源は明治日本にあった!
現在世界中で問題になっている、中国企業による外国製品商標の侵害行為。その手口は、明治期に日本企業が西洋企業製品を標的に行っていた手口と、それを合法化していた日本政府の法解釈を取り入れたものだった――。
国内外にある膨大な文書を通じて、知られざる歴史的事実を明らかにした画期的研究。
【訂正情報】巻末の著者紹介におきまして、誤りがございました。お詫びのうえ、下記の通り訂正させていただきます。
正誤表(盗用から模造へ).pdf
大石 紘一郎 著
四六判 224ページ / 本体:1,800円+税(2023年11月27日発売)
ジョン・レノン、オノ・ヨーコ両氏の作詞・作曲による計14曲(【目次】にはない「女性上位万歳」を含む)の歌詞(原則として、英文原詞と著者による訳詞)を収録・掲載し、それぞれの楽曲が発表された当時の政治・社会情勢や本人たちの言動を紹介しながら、アーティストとしての二人の活動の意味と狙いを、著者独自の政治学という視点から分析。今日の社会が抱える政治・社会問題との共通性を示しつつ、彼らの活動の普遍的な意味と価値を明らかにする。当時第一の関心事であったベトナム戦争を背景に、戦争反対のみならず、国家の意思決定や宗教に対する懐疑、女性蔑視への抗議など、ジョンとヨーコが投げかけた先見的なメッセージは、今日の読者にとっても新鮮なものであり、60~70年代への再評価の動きとあわせて、ビートルズ世代を中心に広く読者の支持を得られること請け合いである。
加藤 一郎 著
新書判 190ページ / 本体:900円+税(2023年11月10日発売)
日本の本質を問うとき、国家形成期に立ち戻るとみえてくるものがある。律令制度が取り入れられるまえ、古墳時代に倭王権がどのように国家を形成していったのかをなぞり、日本列島のありようを浮かび上がらせる。そこには倭独自の思想・統治体系があったのではないか。宮内庁で天皇陵古墳の発掘調査に従事する著者が新たな古墳時代像を導き出す。
白木 三秀 著
新書判 218ページ / 本体:900円+税(2023年7月28日発売)
コロナ禍におけるテレワークの普及は、人びとの働き方だけでなく、企業の人事(HR)部門にも大きな地殻変動を引き起こした。すなわち、従業員の採用・育成・評価・処遇といった従来の業務を越えて、従業員一人一人が望む働き方をふまえ、その人にふさわしいキャリア形成を支援する役割がHR部門に求められるようになったのである。
こうした動きは以前からあったが、この流れを決定的にしたのがテレワークの普及であった。テレワークが人びとの働き方や人事部の現場に与えたインパクトを、データのほか、HR部門担当者や「駐妻」たちとの座談会を通じて明らかにする。また、テレワークに従事する従業員の労働時間規制の問題や、正社員の配置転換命令にみられる企業人事権が今後どのように変わるのか、という法的問題についても考察する。
日本企業の人事部の今後あるべき姿について、人的資源管理研究の第一人者が提言。HR担当者、必読の一冊。
米村みゆき 著
四六判 272ページ / 本体:2,000円+税(2023年7月14日発売)
『ハウルの動く城』『魔女の宅急便』『崖の上のポニョ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』etc…。多くの人が耳にし、また実際に観たことがあるであろうこれらの作品には、実は原作がある。ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、角野栄子、夏目漱石、宮沢賢治などによる原作である。宮崎監督はそうした原作に依拠しつつ、類まれな脚色力=〈翻案〉力を発揮することによって、まさに〈視覚的文学〉ともいうべき独自の世界を構築してきた。
オリジナルを超える名作はどのように生みだされたのか。〈翻案〉の魔術師・宮崎駿の創作の秘密に、アニメーション研究の最前線に立つ著者が迫る。本書を読めば、全く新しい視点からジブリ作品を楽しめるようになる!
早稲田大学アカデミックソリューション 編
A5判 100ページ / 本体:1,100円+税(2022年6月10日発売)
「大学図書館でのカウンター業務で役に立つ!」がコンセプトのシーン別英語フレーズ集です。図書館のカウンターにおいて、実際の業務でよくある問い合わせ、対応しにくいと感じるシチュエーションを取り上げました。約7000人の外国人学生が学ぶ早稲田大学の図書館員が、シチュエーションとフレーズを厳選。また、図書館員としての心構えやホスピタリティについてもふれます。図書館カウンターで働く新人、その成長を見守る先輩のキャラクターと一緒に楽しく学びましょう。
「この一冊で、大学図書館員として十分に力を発揮できる」
早稲田大学図書館長 ゲイ・ローリー
■2022年度私立大学図書館協会協会賞 受賞