ホーム > 早稲田大学エウプラクシス叢書
藤野 克 著
A5判 340ページ / 本体:4,000円+税(2023年5月23日発売)
先端分野における日本の通商戦略の今後を展望――。
通信インフラ、デジタル貿易、知的財産権の分野の日米の全FTA交渉を検証し、両政府の行動メカニズムを解明。先端分野の国際ルールを日本がリードする上でのFTA交渉の有用性を明らかにする。
【出版社より】本書の巻末では、各国の締結した通商条約の情報通信関係規定に関する附表を掲載しておりますが、紙幅の関係で掲載できなかったものが一部あります。以下、本ページにてすべての附表を掲載します。
1_日本.pdf、2_米国.pdf、3_シンガポール.pdf、4_豪州.pdf、5_ブルネイ.pdf、6_カンボジア.pdf、7_カナダ.pdf、8_チリ.pdf、9_中華人民共和国.pdf、10_コロンビア.pdf、11_中米 5か国.pdf、12_ドミニカ共和国.pdf、13_欧州連合.pdf、14_インド.pdf、15_インドネシア.pdf、16_韓国.pdf、17_ラオス.pdf、18_マレーシア.pdf、19_メキシコ.pdf、20_ミャンマー.pdf、21_ニュージーランド.pdf、22_パナマ.pdf、23_ペルー.pdf、24_フィリピン.pdf、25_スイス.pdf、26_タイ.pdf、27_ベトナム.pdf
渡部春佳 著
A5判 312ページ / 本体:4,000円+税(2023年4月14日発売)
地域の文化政策において自治体の財政負担を削減させることを目的とするNew Public Management型改革。2000年代、地方自治法改正による施設の指定管理者制度の導入を受け、とりわけ公立文化施設において急速に取り入れられた。昨今、公立文化施設は地域社会において社会的便益を見据えた活用が求められており、運営する自治体はステークホルダーと持続的な関係を構築しながら公共的価値をいかに形成していくかが問われている。本書では、地方議会議事録をもとにアカウンタビリティの実態を分析し、自治体の文化政策の進むべき方向性を考察する。
小田 健太 著
A5判 264ページ / 本体:4,000円+税(2023年3月10日発売)
中国唐代の「鬼才」、詩人・李賀の表現者としての有り様を浮かび上がらせる。李賀の詩における詩語や詩句、およびモチーフに焦点を絞り、表現上の試行の独自性を、複層的な観点から明らかにする。李白・杜甫・韓愈・白居易といった詩人たちによる類型表現との比較を通して、それぞれの表現を通時的・共時的に読み深める。李賀は、どのように先行する表現を受容したのか、あるいはそれと対峙したのか。そして、李賀はいかにして表現者としての自己を自律的に語っていたのかを探る。
岩崎 雅之 著
A5判 244ページ / 本体:4,000円+税(2023年3月3日発売)
イギリスを代表する小説家E. M. フォースターの作品について、「伝統的リアリズムvs モダニズム」という旧来の図式を踏襲し続ける先行研究の限界を乗り越えた意欲作。全編英語。
現代のイギリス人小説家ゼイディー・スミスらに継承されているフォースターの文学的功績に注目し、フォースターのナラティブがリアリズムかモダニズムかという制約、またポストモダニズム、あるいは昨今研究され始めているメタモダニズムという時代区分の壁を越えた価値を有するものであることを明らかにする。
四方 藤治 著
A5判 246ページ / 本体:4,000円+税(2022年12月26日発売)
株式については、ある種の所有権性が認められるというのが、これまでの通説・判例であった。しかしこの考え方は、激しく変動する現代社会のなかで見直しを迫られているのではないか。英米法の議論をふまえつつ、暗号資産の法的性質にも論及した最新研究。
【訂正情報】本書のはしがきにおきまして、誤りがございました。お詫びのうえ、下記の通り訂正させていただきます。
正誤表(変容する現代社会と株式の法的性質).pdf
神田 恵美子 著
A5判 316ページ / 本体:4,000円+税(2022年10月18日発売)
音声言語教育は、指導と評価方法が定着していないため、その重要性にもかかわらず、教育現場では実践につながりにくいものとなっている。しかし、日常生活や学校生活において、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」のうち最も頻度が高く基礎となるのは「聞くこと」であり、社会に出た後も「聞く力」が試される。高校教師だった筆者が、発達段階ごとに「聞くこと」の能力を育成する授業と評価方法を開発。国語以外での教科や、社会人研修での取り組みの可能性も考察する。
李 立栄 著
A5判 328ページ / 本体:4,000円+税(2022年7月15日発売)
近年中国では、シャドーバンキングと呼ばれる銀行以外の金融仲介が急速に発達し、実体経済の新規資金調達の半分以上を占めている。本書は、中国におけるシャドーバンキングの発展メカニズムを辿る一方、その潜在的なリスクを考察する。
日本ではほとんど知られていない最新の一次情報に基づき、中国のシャドーバンキングについて理論的な考察を加え、類型化した本邦初の本格的研究。
阿部 亘 著
A5判 320ページ / 本体:4,000円+税(2022年3月15日発売)
儒仏道三教を融合し、小説や戯曲を愛好し、暗雲たちこめる明代末期の朝野を駆け抜けた異端思想家、李贄(1527-1602)。その思索は伝統に根ざしながら、中国思想の新たな地平を切り拓くものであった。言葉への盲目的服従は、人を束縛し、本来の「心」を失わせる――彼は言葉の機能を問い続けた。歴史、政治、学びの場、文学の世界、死生観をめぐって、李贄の言葉の旅を辿る。
前川 一貴 著
A5判 266ページ / 本体:4,000円+税(2022年3月15日発売)
なぜニーチェは専門家でないにもかかわらず、数多くの生物学書を読んでいたのか。著者はその問題に思想史的なアプローチで挑み、19世紀の生物学に関連する文献を渉猟しつつ、彼の刊行著作だけでなく遺稿まで分析する。とりわけ本書で注目されるのは、1880年代に頻繁に使われる「生理学」という用語である。それはニーチェ独自の比喩表現にほかならず、文化創造の快楽を具体的に構造化するための戦略であった――。当時の歴史的文脈のなかで彼の思想の核心に迫っていく意欲的な研究。
『図書新聞』2022年9月3日号にて紹介。評者:齋藤直樹氏(盛岡大学文学部教授)
阿内 春生 著
A5判 314ページ / 本体:4,000円+税(2021年11月2日発売)
教育行政研究において、義務教育諸学校に関する行政は重要な研究対象である。市町村が管轄する公立小中学校は、教育を受ける権利、教育の機会均等を実現するために法令、国庫補助など精密な制度設計がなされている。本書では、公立小中学校における学級編成や教員人事について、市町村独自の教育政策導入に関連する市町村内のミクロな政治状況を分析する。
市町村の教育ガバナンスの中心は教育委員会や事務局という前提があり、教育政策決定の重要な機関でありがなら、研究上において重要視されてこなかったのが市町村議会である。2014年の地方教育行政法改正により教育委員会制度と首長の権限が見直され、市町村議会の関与は今のままでよいのだろうか。市町村議会における教育政策の審議について考察し、教育の政治的中立性は確保できているのか、議会の関与の方法を検討し、関与の限界を明らかにする。