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大塚 耕平 著
四六判 528ページ / 本体 2,500円+税(2018年2月1日発売)
【「あとがき」より】
言語、科学、文化、宗教等の文明を生物の中で人間だけが有しているのは、人間が最も優れた生物である証ではない。最も愚かな生物であるが故に、人間だけに言語、科学、文化、宗教等の文明が授けられ、その愚かさの源である欲を制することが課されたと受け止めるべきであろう。
しかし、現実には、その言語で罵り合い、科学で殺戮兵器をつくり、芸術作品を奪い合い、宗教ですら争うことがある。人間はかくも愚かな存在、「賢い愚か者」である。「賢い愚か者」の未来は、どこに向かっているのだろうか。
「経済学や仏教研究の著作を重ね、哲学的な思索を深める著者が「現時点での到達点」と位置付けた大著。」2018年6月6日 中日新聞「みんなの本」にて紹介。
森下 之博 著
A5判 330ページ / 本体 4,000円+税(2017年12月20日発売)
社会主義における賃金決定の原則「労働に応じた分配」は、市場経済においてどのように継続しているのか。
中国の政労使、そして中国進出している日本企業にとって重要な賃金決定の仕組みを歴史・制度分析により明らかにする。
「本書は、中国の労働事情・経済や市場に関心のある企業関係者や政府関係者のみならず、中国の研究者にとっても、中国の賃金決定の法構造をより深く理解するための貴重な一冊となるに違いない。また、賃金のみではなく、「社会主義市場体制」に由来する複雑な仕組みを常に意識するという視点は、中国法研究全体に対しても示唆に富む」『日本労働研究雑誌』2018年6月号(労働政策研究・研修機構)にて紹介。評者:鄒庭雲氏(早稲田大学比較法研究所助手)。
「中国語の原典資料・文献を丹念に読み込み、法令や政策文書だけでなく、各種統計資料、新聞報道、インターネット情報なども網羅した大作といってよい。現代中国の賃金制度を理解する上で、非常に有益な研究である」『季刊労働法』261号(2018年夏季)(労働開発研究会)にて紹介。評者:山下昇氏(九州大学法学研究院教授)。
王 利明 著/小口 彦太 監訳/胡 光輝・伹見 亮・長 友昭・文 元春 翻訳
A5判 608ページ / 本体 5,000円+税(2017年11月30日発売)
[本文より]
中国の契約法は、その公布からわずか20年足らずという法律であるが、それが中国の市場経済の発展において果たした役割は顕著である。とはいえ、市場経済の発展に伴い、各種の新しい状況そして新しい問題は不断に出現しており、契約法にも新しい発展と活力が求められるとともに、その解釈と適用には新しい挑戦が突き付けられている。
契約法をして、迅速かつ有効に新しい状況に対応し、新しい問題を解決しうるものとしていくことは、司法実務に関わる人々の当面の急務であるだけでなく、一人ひとりの民法研究者にとって辞すべからざる責任なのである。
鄭 榮蘭 著
A5判 330ページ / 本体 4,000円+税(2017年11月10日発売)
政府主導で東アジア地域を中心に「韓流」を広めた韓国、民間主導で欧米に「ネオ・ジャポニスム」を巻き起こした日本。この両国を主な例に、グローバル化社会における各国の文化政策の違いと役割を考える。
「本書は豊富な資料を基にして、そのような戦後の日韓の現代史の政治・経済・政策・相互認識・アイデンティティにわたる側面を描き出している」図書新聞2018年4月21日号にて紹介。執筆者:佐野正人氏(東北大学大学院国際文化研究科准教授)。
坂口 可奈 著
A5判 262 ページ / 本体 3,500円+税(2017年4月5日発売)
建国から半世紀、世界有数の裕福な国に発展したシンガポール。独立当初、国としての存続が危ぶまれた状態から、その後「東南アジアの奇跡」と呼ばれるに至るまでの発展の理由を、多民族国家、能力主義国家、移民国家という3つの側面から明らかにする。
日本平和学会 編
A5判 194ページ / 本体 2,200円+税(2016年11月10日発売)
改めて、植民地主義と闘う。
絶えず忘却や歪曲の波にさらされてきた植民地支配と植民地主義。
それらは、いま、私たちにどのような影響を与え続けているのか。
植民地主義を精確に捉え、脱植民地主義のための平和学の模索を。
三菱商事株式会社 編/早稲田大学商学学術院 監修
A5判 352ページ / 本体 2,000円+税(2013年12月20日発売)
世界がどのように変わろうと,地球上のどこでもいつでも,人々のニーズに応えるバリューチェーンとビジネスの価値創造をめざす――。グローバルビジネスの現在と未来がわかる大好評リアルタイムレポート 第2弾! 学生,現役商社マン,社会人必読。業界研究・就職活動にも最適。
※ 大好評の第1弾「現代総合商社論—三菱商事・ビジネスの創造と革新」の電子版を発売しました(2013年12月13日)。詳細は、こちらをご覧ください。
縣 公一郎・藤井 浩司 編
A5判 352ページ / 本体 3,500円+税(2016年10月10日発売)
格差を生み出してきた効率性に偏った社会から脱し、現代の日本社会を多様な価値からなる社会に再生するために、行政は、政治と社会との間で、どのような役割を担うべきか。
個別政策分野の政策研究からのアプローチを中心に、各政策展開を支える制度研究のアプローチも合わせて、社会多様性の再生を考察・展望する。気鋭の研究者たちによる渾身の論文集。
「ゼミなどで学生が特定の政策や制度に興味をもっている場合には、本書を紹介することで多くの学生を満足させることができるであろう。本書によって、行政学的に主題にアプローチするのはどのようにしてなのかということが理解でき、また参考文献も豊富であり、さらなる学習に進んでいくことができる。もちろん研究者にとっても、魅力ある事例の提示によって当該事象について深く考える機会が与えられるであろうし、またここで提供されている理論を自分の研究にも適用してみたいという気にさせられる」 『日本地域政策研究』第18号(2017年3月)(日本地域政策学会)に書評掲載。評者:北山俊哉氏(関西学院大学法学部教授)
日本平和学会 編
A5判 164ページ / 本体 2,200円+税(2016年7月10日発売)
新たな平和秩序の構想力。
高まる国家間の緊張,跋扈する「ナショナリズム」、平和主義の退潮……。
混迷の度を深める東アジアの平和をめぐる情勢。危機を俯瞰しつつ、
平和を再創造するための新たなヴィジョンを示す。