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社会・教育

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写真:テロ防止策の研究 国際法の現状及び将来への提言

金 惠京

A5判 392ページ / 定価:4,830円(税込)

9.11同時多発テロ事件当時、ニューヨークの家族と離れ、日本で研究を続けていた筆者は家族が事件に巻き込まれたかもしれないと不安な時間を過ごす。結局、その無事は確認されたものの、その後報道等を通じて多くの人々が殺されたことを知った筆者は大きな衝撃を受ける。
 「罪なき人々をいかに守るか――」。当時国際法による従軍慰安婦の人権救済の研究に取り組んでいた筆者は、その湧き上がる思いと法学者としての使命感から、以後10年にわたり、日本・韓国・アメリカ3ヶ国にまたがって国際法によるテロ防止策の研究を続けることとなる。
 本書は同時多発テロ事件から10年の節目の今、筆者のこれまでの研究成果の現時点における集大成として刊行されるものである。現在すでに存在する13の国際テロ関連条約について、その内容と歴史的意義、問題点の分析を行うとともに、将来あるべきテロ防止の国際法体制について実質的提言を行う。
 本書のように、テロ関連の国際法を網羅的に取り上げた類書はわが国ではほとんど存在せず、テロリズム研究者、テロ対策実務担当者をはじめ、国際法研究者、国際政治研究者にとって必読の一冊である。

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写真:安部磯雄の生涯

井口 隆史

A5判 568ページ / 定価:3,150円(税込)

 イチロー、松井秀喜が大リーグで大活躍し、日本の野球ファンは、なにかとてつもない大きな夢を達成したような気分に浸った。こうした「夢」を、最初に見たのは誰だったろう。明治時代に、それも日露戦争のまっただなかに、早稲田大学の学生プレイヤーたちを引きつれてアメリカに渡り、本場の野球に挑んだ〝元祖・侍ジャパン〟、安部磯雄ではないか。まだ、“お国”ですら外交デビューを果たしたばかりの中、“WASEDA UNIV.”をいち早くアメリカ人に知らしめ、早稲田大学に国際交流の目を開かせたのは、この遠征にあり、実現に尽力した安部にあると言えるだろう。 
 学生野球の父・安部がいたからこそ、古くは長嶋茂雄、そして斎藤佑樹も神宮のスターとして名を馳せることができたのである。今でも早大野球部は、命日に現役部員が墓参を行う。
 しかしながら安部の功績は、野球文化の興隆だけではなく、今の民主党にも繋がる社会主義系の政党の黎明期にその流れを確固たるものにしたことにあり、初期の社会主義の弁士である片山哲・西尾末広など錚々たる政治家が安部のもとを頻繁に訪れていることが夫人の日記を通じて描かれている。安部の体調や日和までをも交えて淡々と書かれている日記に、逆に大正デモクラシーや第二次世界大戦に向かう激昂時代を誠実無比に生きた安部の姿を生々しく感じる読者は多いだろう。

日本図書館協会選定図書。

【『産経新聞』(2011年8月21日・日曜日)の第12面(読書面)に紹介記事掲載】
【『FACTA』(2011年9月号)(ファクタ出版)の「FACTA BOOK Review」に書評掲載。評者:山本一生氏】
【『週刊朝日』2011年9月9日号)(朝日新聞出版)の「週刊図書館」に書評掲載。評者:宮田親平氏(医・科学ジャーナリスト)】
【『早稲田学報』1190(2011年12月号)(早稲田大学校友会)の「本と本棚」に書評掲載。評者:望月雅士氏(早稲田大学大学史資料センター嘱託・教育学部非常勤講師)】

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写真:書を持って農村へ行こう

堀口健治・加藤基樹 編

四六判 / 定価:1,890円(税込)

はしがき
 「うわ!」横一列に並んで田植えをする学生たちの列が乱れた。ぬかるみに足を取られて転んだ一人を中心に笑顔がはじける。日本の棚田百選に選ばれた新潟県松代の田んぼ(表紙の写真参照)での春のひとコマ。この田植え実習を皮切りに、岩手県田野畑、山形県高畠、寒河江、福井県三国の4か所を実習地とした農山村体験実習が始まる。
 「日本の農業が日本の社会とそんなに強い関係にあるとわかって、びっくりしました。・・・日本を理解するためには、日本の農業も理解しなければならないと考えます」(2009年度農山村体験実習報告書・WAVOC刊)。日本の農村を体験した、シンガポールからの留学生の感想である。日本社会の一部であり、国土を広く利用する農山村の役割。実は、参加者の多くを占める都市出身の学生も、シンガポール出身の彼女とほぼ同じ感想を持つ。
 何より学生が驚くのは、農村が、そして農家が他者に対して開かれていることである。都市での個(場合によっては孤独の孤)を中心にした閉鎖的な生活に対して、村で体験する家同士が連携し訪問者をも広く受け入れる社会。「地域のつながりが東京にはないものがある。人のやさしさや濃いネットワークに触れて感動した。・・・田舎ということと、農業ということと、人が温かいということと、皆で協力しあって作業をすることとか、・・・改めて地域のネットワークは大切だなと感じた」(2002年堀口教養ゼミ4期生夏合宿報告書)。学生たちは、農村に残る人々の濃密なつながりに一番の衝撃を受ける。
 そうした経験は、それを共有した他者との関係にも影響する。この実習を通して学生同士が、学年・学部・専門を越えて親しくなるのも、農村をフィールドとするこの授業の魅力である。さまざまな動機を持った学生たちが共に学び、調査表を共作して農村へ向かう。体験とその振り返りを行いながら、自分を取り巻く社会について深く考える。同じ農山村で農家体験をすることで、まず問題意識を共有する。これがこの授業の「農林業問題入門」としての第一目標である。しかし、学生たちにとっての終わりにはならない。学部や専門を超えた、問題意識を共有する学生たちは、やがて自分自身で学び、行動を起こす。
 本書は、そうした動きを、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(以下、WAVOCないしボランティアセンターと略称)が提供してきた授業科目の経験を通じて紹介する。早稲田が7年にわたって行ってきた都市と農村との往還、その仕組みや成果を、多くの学生、大学関係者、農村の人々に届けたい。
近年、キャンパスから離れた農村や山村における大学生の活動への期待が高まっている。本書は、7年間約400人に及ぶ早稲田生と、農村で立ち上がったボランティアの人々の記憶でもある。この「書」にある先輩たちの「声」が、後に続く学生を農村にいざなう道しるべとなることを願ってやまない。(本文より)

日本図書館協会選定図書。

【『全国農業新聞』第2730号(2011年5月6日・金曜日)(全国農業会議所)の第8面(地域・農業委員会面)の記事「農林業知らない学生に関心を! ―早大の『農山村体験実習』が人気講座」の中で本書を紹介】
【『南日本新聞』第24961号(2011年6月19日・日曜日)(南日本新聞社)の第7面(特集面)の記事「地方現場に学びの場―早大の人気講座『農山村体験実習』」の中で本書を紹介】
【『岩手日報』第26606号(2011年6月26日・日曜日)(岩手日報社)の第8面「新刊寸評」で本書を紹介】
【『山形新聞』(2011年7月17日・日曜日)(山形新聞社)の地域面の記事「早大生ら農業体験つづる―高畠、寒河江で実習、住民と交流―」で本書を紹介】
【『農業と経済』第77巻・第9号(2011年9月1日発行)(昭和堂)の「ブックガイド」に書評掲載。評者:松原茂仁氏(神戸大学大学院農学研究科地域連携コーディネーター)】

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写真:「核なき世界」に向けて

日本平和学会編            

A5判 222ページ / 定価:3,360円(税込)

夢の実現に向けて今、歩み出す。
オバマのプラハ演説以降、世界中で期待が高まる「核なき世界」。その実現のために乗り越えるべき多くのハードル……。この難題を克服する実践的戦略を12人の研究者が世に問いかける。

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写真:21世紀に儒教を問う

土田健次郎編

A5判 214ページ / 定価:2,940円(税込)

著しい経済発展を続ける中国において、社会秩序、政治倫理、個人修養などに資するとして、いま儒教が見直されている。韓国では一貫した生命力を維持し、日本でも依然として論語が親しまれるなど、東アジアの社会や文化を考えるうえで儒教は避けては通れない関門である。2500年の歴史を越えて、再び脚光を浴びる儒教を、第一線の研究者が早稲田・ハーバード・北京・清華各大学での成果をもとに問う。

【『中外日報』第27528号(2011年1月25日)の第6面(読書面「中外図書室」)に書評掲載】

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写真:「境界」に立つジャーナリスト

花田達朗(コーディネーター)

A5判 224ページ / 定価:1,890円(税込)

今日の状況の中で、ジャーナリズムとはどのような営為なのか。どのような意識の位相に立つものなのか。そこから読者・視聴者・オーディエンスにどのようなメッセージを伝えたいのか。メディア企業やジャーナリズム現場で働く若い人たちはもちろん、混迷の時代を生きるすべての人に読んでほしい一冊。

【『教育学術新聞』第2439号(2011年4月20日・水曜日)(日本私立大学協会)の「新刊紹介」に記事掲載】

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写真:平和と国際情報通信

加納貞彦・本間勝・石戸充 編著

四六版 242ページ / 定価:1,260円(税込)

早稲田大学オープン教育センター「平和学」ゼミにおける各界ゲストスピーカーの熱い講義を再現。21世紀の平和がさまざまな「構造的暴力」を克 服することによってこそ実現するという最近の平和学の積極的平和の理念が、諸分野で活躍する講師たちの「論ずれば争う、働けば和す」という行動の 経験に基づき、生き生きと展開される。心の平安を通じて隔ての壁をのりこえた記録集でもある。


君も現代の龍馬になれる!  

「国際情報通信の発展により国境の壁が低くなった現在、本書は明日の世界の主人公が君たち市民一人ひとりであること、君には何ができるのかを具体的に教えてくれる」 広島市長 秋葉 忠利(帯より)


★被爆国という被害者意識だけでは平和を語れないと考えさせられました ★イラク帰還兵のアメリカ人が、憲法9条をそらんじていて、「世界の宝だ」と言ったことの意味がわかった ★私の視点が社会を変える鍵になるかもしれないと勇気が出ました ★「未来は楽観主義者のものである」という言葉を支えに、私も視野の広い新聞記者になりたい・・・・本文「学生のコメント」から

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写真:霞ヶ浦の環境と水辺の暮らし

鳥越皓之 (編著)

A5判 264ページ / 定価:6,825円(税込)

水に関わる環境問題は世界的規模で関心を集めている。淡水不足という「水の量」の問題、水の汚染という「水の質」の問題、さらに「水と人間との関係」の急激な変化の問題、という3つにそれは要約できる。
本書は霞ヶ浦を対象にした社会科学分野でのはじめての本格的な研究書である。琵琶湖の研究はかなりの研究蓄積があるが、日本での2番目の大きさであるこの霞ヶ浦については、どういうわけか本格的な研究が今までなかったのである。したがって本書のもつ意味は大きい。日本の湖を社会・人文科学的に研究する場合の不可欠な書になるだろう。
霞ヶ浦の個別課題を分析するだけではなくて、副題にあるように、本書は開発論の一種である「パートナーシップ的発展論」を提案している。地域コミュニティを基盤とした新しい発展論である。それは内発的発展論の系譜に入るだろうと想定される発展論となっている。
本書は霞ヶ浦についての環境社会学者による実証的な研究であるが、「水と人間との関係」の変化が「水の質」を悪化させ、また淡水の無駄遣いによる「水の量」の問題を引き起こしているという立場にたっている。そのため水と人間との関係というところに分析の焦点を定めている。
その分析にあたっては、開発の型の分析からはじまって、コミュニティのローカル・ルール、住民の環境意識、ボランティアとNPO、漁業技術史、遊びと労働の環境史、コミュニティにおける水の利用の歴史など多様な分野を手がけている。

【『週刊読書人』第2870号(2010年12月24日)の第3面「2010年回顧/動向収獲」の「社会学」の項で紹介。筆者:好井裕明氏(筑波大学大学院教授)】

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写真:ジョン・デューイの経験主義哲学における思考論

藤井千春

A5判 412ページ / 定価:6,090円(税込)

ジョン・デューイの哲学の主題は、世界の究極的な真相の究明ではなく、現実世界における社会的な問題を高い確実性において解決するための行動の方法の考案にあった。しかし、不安定で流動的な現実の世界において、人間は自らの行動に普遍的・絶対的な確実性を保証することはできない。また、行動の方法を考案する思考は、本質的に奔放な機能であり、合理的な基準を先験的に設定して統制することはできない。人間にできることは、示唆された観念について反省すること、すなわち、過去の様々な事例と比較し、また、考案されている行動の帰結を十分に予想して行動に移ることである。いわば、自由に広く発想して、慎重に先々を見通した上で行動することである。このようにして、行動の方法について確実性を高める思考に知性が示される。本著では、デューイの経験主義哲学における、西欧近代哲学とは根本的に異なった知性観とそれに基づく思考論を描き出した。

【『教育学研究』第78巻 第1号(2011年3月)(日本教育学会発行)に書評掲載。評者:松下良平氏(金沢大学教授)】

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写真:世界をちょっとでもよくしたい

早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC) 兵藤智佳/岩井雪乃/西尾雄志

四六判 208ページ / 定価:1,000円(税込)

この本は、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)において「世界をちょっとでもよくしたい」とボランティア活動に取り組んでいる早大生たちの物語である。
「ストリートチルドレンを助けたい」と訪れたマレーシア。そこにはかわいそうなはずの子どもたちは居なかった。特別だと思っていたドメスティック・バイオレンスの被害。それは私たちの問題だった。悲しみに満ちていると思っていた中国のハンセン病回復村。そこにあったのは村人の笑顔だった。そんな世界の現実を丸ごと体験する大学生たちが紡ぐ躍動感溢れるボランティア物語。困難があってもあきらめない、新しいことに果敢に挑戦する、つらいことにもうれしいことにも涙も流す。そんな等身大の若者たちの成長の軌跡。彼らを支える教員によって描かれている一冊。

【読売新聞2010年5月13日朝刊(くらし面)に紹介記事掲載】
【教育学術新聞 平成22年7月7日 第2407号に紹介記事掲載】

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